難しい不動産管理:共用部の清掃
不動産の共用部分の清掃は基本的に管理側が行うものとなっています。
この部分を綺麗にしておくことで不動産の利用者にとっては気持ちよく過ごせる場所となり、長く入居をしてもらえる可能性もあります。
また部屋を探している人にとっては最初に目にする場所でもあるため、印象をよくして入居してもらうためにも清掃は欠かせません。
しかし、毎日小まめに清掃をするというのは意外に重労働となってしまいますし、一人ではできることが限られており、行き届いた管理ができないこともあるでしょう。
こうした難しさを把握しておかないと、利用者からのクレームが入ってしまうケースも珍しくありません。
クレームを受けることがないようにするためには、共益費を支払ってもらい、そこから専門の清掃業者を雇うようにするなどの工夫が必要です。
共益費を支払ってもらわないのであれば、利用者同士が担当を決めあって清掃を定期的に行っていることなどを契約前にしっかり伝えることが大切です。
不動産物件と設備を管理するためには、人が暮らし続ける事が大事
家は人が暮らしていない方がむしろ痛みが速くなると言われています。自動車やパソコン等と同様です。ユーザーが常日頃から利用してお手入れをして管理に務めた方が結局道具は長持ちします。マンションやアパート等の不動産資産もまた同じです。
空室になったままの不動産物件にこそ目を光らせておきたいもので、長期間にわたり住民が入居していない場所は設備が傷みやすくなっています。キッチンやお風呂場、トイレなどの設備は手つかずのまま未使用のほうが長持ちするのではなく、定期的に水を流さなければ想定外のトラブルに見舞われます。
不動産物件を的確に管理するためにも、長期間にわたり空室状態になっている部屋は格安の料金で貸し出し、入居する事で住民に各部屋の掃除と内装の維持を代行してもらう、といった発想の転換をしましょう。空っぽのまま放置していても、家賃収入はゼロです。加えて不動産物件の痛みが加速すれば結局将来的にリノベーションが必要になりますので、プラスマイナスゼロに近い家賃でも入居者を募る事が肝要です。